FUJIFILM X-T3 レビュー②【X-T2 との比較編】

気になっている人もいるかもしれないので、X-T2 と X-T3 の比較を簡単にしたいと思います。

 

X-T3 の開封編もあるので、興味がある方はどうぞ。

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X-T3

 

X-T3 の動画機能も試しました。

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X-T3, XF100-400mm

 

X-H1 も購入して簡単に外観の比較をしました。

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X-H1, XF35mm

 

X-T2 からの主な進化点

  • 新開発の X-Trans CMOS4(裏面照射型 2,610万画素)、X-Procesor4(X-T2 の3倍の処理性能)を搭載
  • 全画面 約 100% をカバーする位相差AF
  • ボディー単体で約 11 コマ/秒の連写性能(X-T2 はボディー単体では 8fps)
  • 最速 30 コマ/秒のブラックアウトフリー高速連写
  • 常用感度が ISO160 から利用可能
  • フィルムシミュレーションでエテルナが追加
  • カラークロームエフェクトの搭載(中判の GFX では採用されていたけど Xシリーズで初)
  • EVF の解像度が 369万ドット(X-H1 と同じ)に進化
  • 4K/60P 10ビットの動画撮影(X-T2 は 4K/30P まで)

 

外観

大きくは変わってないけど、不満点を改善した正常進化になってます。

  • 視度調整ダイヤルにロック機構を搭載
  • ダイヤルの下段ダイヤルの厚みが増し、回しやすいように

比較なのに、社外品のL型ブラケットを付けてるので、あまり参考にはならないかもしれませんが、私の通常使用はこの形なので、そのまま載せておきます。L型ブラケットはアルカスイス互換の雲台にそのまま装着出来るし、ボディーの保護にもなるのでお勧めです。

 

スペックシートでの比較

比較しやすいスペックシートでの比較です。背景が黄色になっている個所は差が気になるところです。
当たり前と言えば当たり前だけど、値段以外は、X-T3 が圧勝。ただ、価格差を考えると、X-T2 もかなり魅力的。

X-T3X-T2
実売価格(2018年12月現在)約 16 万円約 10 万円
有効画素数約2,610万画素約2,430万画素
撮像素子X-Trans CMOS 4センサーX-Trans CMOS IIIセンサー
プロセッサーX-Processor 4X-Processor Pro
記録メディアSDカード(~2GB)/SDHCカード(~32GB)/SDXCカード(~512GB)UHS-Ⅰ/UHS-Ⅱ対応、ビデオスピードクラスV90対応SDカード(~2GB)/SDHCカード(~32GB)/SDXCカード(~256GB)UHS-Ⅰ/UHS-Ⅱ対応
撮影感度(標準感度)ISO160~12800ISO200~12800
撮影感度(拡張)ISO80/100/125/25600/51200ISO100/125/160/25600/51200
連写(電子シャッター)約30コマ/秒(1.25 X クロップ)
約20コマ/秒
約14コマ/秒
連写(メカシャッター)約11コマ/秒約11コマ/秒(VPB-XT2装着時)
約8.0コマ/秒
測距点/AF エリア最大 425 点91点(最大 325 点)
低照度限界(位相差AF)-3 EV-1 EV
顔検出/瞳AF瞳 AF 対応(AF-Cに対応)瞳 AF 対応
ファインダー0.5型有機ELファインダー
約369万ドット(視野率約100%)
0.5型有機ELファインダー
約236万ドット(視野率約100%)
視度調整ダイヤルロックありロック機構なし
液晶モニター3.0型 3:2アスペクト
3方向チルト式TFTカラー液晶モニター 約104万ドット
タッチパネル対応
動画4K/60p4K/30p
グレインエフェクト強、弱、OFF
カラークローム・エフェクト強、弱、OFF
ワイヤレス転送部IEEE802.11b/g/n
BluetoothBluetooth Ver 4.2(Bluetooth low energy)
入出力端子USB Type-C(USB3.1 Gen1)
HDMIマイクロ端子(Type D)
ø3.5mmステレオミニジャック(マイク用)、ø3.5mmステレオミニジャック(ヘッドホン用)、φ2.5mmリモートレリーズ端子、 ホットシュー、シンクロターミナル
USB3.0 マイクロB端子
HDMIマイクロ端子(Type D)
ø3.5mmステレオミニジャック(マイク用)、φ2.5mmリモートレリーズ端子
ホットシュー、シンクロターミナル * メカ式レリーズ市販品:シャッターボタン
電源約390枚(ノーマルモード時)約340枚(ノーマルモード時)
本体外形寸法[幅] 132.5mm × [高さ] 92.8mm× [奥行き] 58.8mm(最薄部35.4mm)[幅] 132.5mm× [高さ] 91.8mm× [奥行き] 49.2mm(最薄部35.4mm)
撮影時質量約 539 g
(バッテリー、 メモリーカード含む)
約 507 g
(バッテリー、メモリーカード含む)
本体質量約 489 g
(バッテリー、 メモリーカード含まず)
約 457 g
(バッテリー、メモリーカード含まず)
起動時間約 0.3 秒

 

シャッターストロークが深い

X-T3 は X-T2 よりもシャッターストロークが深いと思います。X-T2 と同じ感覚でシャッターを切ると、切れない事が多くて、使い始めは、意識して押し込む必要がありました。

レンタルサービスで利用した X-T3 も同じだったので、このストロークの深さは仕様のような気がします。個人的には、もっと浅い方が好きです。

 

コマンドダイヤルが固い

X-T3 の方がコマンドダイヤルが固いです。個人的には X-T2 の軽い感じの方が好みです。

私は撮影画像を送る時に、前面のコマンドダイヤルを使うんですが、X-T2 だとスムーズに送れるんですが、X-T3 だとかなりの力を入れないと連続して送れないので、ちょっと不満です。

 

AF 性能

X-T3 の売りの1つの AF の進化ですが、使った瞬間にはっきりとわかるくらい性能が向上しています。特に望遠レンズを使った時の挙動の違いが顕著です。広角レンズだと、ほぼ違いはありません。

私は野鳥撮影時に XF100-400mm を使っていますが、X-T2 の時はピントが合う時もワンテンポあったり、迷って合わないことも結構ありましたが、X-T3 ではスッとあってくれて、富士フイルムとは思えないくらい(笑) スムーズにピントが合ってくれます。感覚的には、一眼レフを使ってるのと同じ感覚で使うことが出来ます。

あと、富士フイルムを使っている人は分かると思いますが、小さい被写体だとピント自体が合わないことがありましたが、そこも問題なく合うようになったので、X-T2 を使ってて、AF で苦労している人は、X-T3 への買い替えを推奨します。

 

画質

X-T3 の方が、ちょっとだけ画質がいいような気がしますが、ほぼ違いはないと思います。なので、画質が気になる人は X-T3 でも X-T2 のどちらでも大丈夫だと思います。

 

動画専用メニューが増強

X-T2 の時は、静止画と動画の設定は共通部分が多かったですが、X-T3 では、動画モードの時だけに反映される設定が増えています。設定的には、動画専用で以下が用意されているので、使い勝手がいいと思います。

1/52/53/54/55/5
動画モードハイライトトーンフォーカスエリア選択HDMI出力情報表示動画サイレント操作
H.265(HEVC)/H.264シャドウトーン動画AFモード4K HDMI出力解像度(スタンバイ時)
動画圧縮方式カラーAF-Cカスタム設定HDMIレックコントロール
FULL HD ハイスピード撮影シャープネス顔検出/瞳AF 設定ゼブラ設定
フィルム シミュレーションノイズリダクションMFアシストゼブラレベル
モノクロ調整ab(温・冷黒調)フレーム間ノイズリダクションフォーカスチェックオーディオ設定
ホワイトバランスF-Log撮影4K映像出力先タイムコード設定
ダイナミックレンジ周辺光量補正FULL HD 映像出力先タリーランプ

 

あと、希望としては、シャッタースピードとか絞りとかも動画と静止画で別の設定が出来ると、切り替えながら使う場合に使い勝手が上がるのでいいですね。

 

まとめ

X-T2 もカメラとしては完成度はかなり高いので、どちらを買っても満足は出来ると思いますが、以下でいいと思います。

X-T3 を買うべき人

  • 動体撮影をする人
  • 動画撮影をする人

 

X-T2 を買うべき人

  • 風景、スナップメインで AF 性能が要らない人
  • 動画撮影しない人