今現在、Xマウントレンズは 10本くらい持ってますが、その中でもお気に入りの XF60mmF2.4 R Macro を紹介します。購入したのは 2018年6月です。
XF60mmF2.4 R Macro について
富士フイルムのマクロレンズ
富士フイルムのマクロレンズは、2本だけがラインナップされてます。
あとは、純正ではないけど、カールツアイスからも1本出てます。
簡単に比較表を作ってみました。
項目 | XF60mmF2.4 | XF80mmF2.8 | ZEISS Touit 2.8/50M |
価格(2019/3時点) | 約 6.2 万円 | 約 12.5 万円 | 約 9.2 万円 |
焦点距離 | 60mm | 80mm | 50mm |
開放絞り | F2.4 | F2.8 | F2.8 |
最小絞り | F22 | F22 | F22 |
絞り形式 | 9枚(円形絞り) | ||
最大撮影倍率 | 0.5 倍 | 1 倍 | |
外形寸法 | ø64.1mm × 63.6mm | ø80mm × 130mm | ø75mm × 108mm |
質量 | 215 g | 750 g | 290 g |
フィルターサイズ | ø39mm | ø62mm | ø52mm |
手振れ補正 | - | 5.0 段分 | - |
防塵防滴 | - | 防塵・防滴・-10℃ | - |
富士フイルムには望遠マクロが無いので、私は、以下のエントリーで書いているタムロンの 180mmマクロ(ニコンFマウント版)をマウントアダプターで使ってます。
X-H1 のボディー内手振れ補正が欲しかった理由の一つに、花の撮影を行う際に昔から持っている「TAMRON SP AF 180mm F/3.5 Di LD [IF] MACRO 1:1 (Model B01) Nikon用」が使いたかったか[…]
買った理由
私がマクロレンズを使う目的としては、花の撮影とちょっとした物撮りの時に使います。
ただ、上にも書いたけど、ガッツリとした花の撮影の時には、タムロンの 180mm マクロを使うので、今回買うレンズに求めるのは、メインでマクロレンズは使わないけど もしかしたら使うかもしれない時用のレンズです。
ということで、一番重要視しているのは、重量です!
重量が最重要なので、XF80mm は検討の候補にもしませんでした。XF80mm は六本木のサービスステーションでレンタルサービスで使ってみたけど、焦点距離の割にはデカくて重すぎました。あと、レンタルで短時間での使用だったのか、イマイチ写りも感動が無かったんだよな・・・
あとは、カールツアイスの 50mm との比較になるけど、カールツアイスの方は等倍マクロで、XF60mm はハーフマクロになるけど、この焦点域で等倍を使うことはほぼ無いので、ハーフマクロでも十分なので、軽さ重視とお財布にも優しい XF60mm を選びました。
※ピントリングにパーマセルを巻いてるので、標準の見た目とは違います。
レンズフード
XF60mm の付属のレンズフードは、こんな感じでかなり大きいです。
あと、収納時に逆付けする時も、レンズとフード隙間が無さ過ぎて取り外しが面倒なので、私は、付属のレンズフードは使わずにサードパーティーのねじ込み式のフードに交換してます。
遮光性とかは付属フードに比べて微妙だとは思うけど、レンズ保護を目的に付ける分には十分かな。このフードであれば付けっぱなしで行けるので便利です。
プロテクトフィルター
このレンズは、こんな感じで前玉がかなり奥に位置してます。
XF60mm のフィルターサイズは極小の 39mm
付けるとこんな感じ。
XF60mm F2.4 ? XF56mm F1.2 ?
XF60mm のレビュー記事でよくみる、中望遠レンズとして XF60mm か XF56mm を比較している所があるけど、まったく違う性格のレンズなので、あまり比較するものでもないと思います。
XF56mm も持ってますが、ポートレートを撮る人は初めに XF56mm を買えばいいと思う。F2.4 と F1.2 のボケの表現はまったく違う雰囲気になるので、ちょっと離れた被写体をぼかしたいなら XF56mm 一択だと思います。
逆にボケの表現を使わないか、そもそも近接を撮るなら XF60mm 一択!
ちなみにサイズの比較はこんな感じ。
最短撮影距離時は、前玉が伸びるよ
他社のマクロでも同じような感じだけど、最短撮影距離で撮影する時は、びよーんと伸びます。
無限遠の時は、こんな感じで売っている時と同じサイズ。
最短撮影距離での撮影時にはこんな感じ。標準のレンズフードが大きいのもここに理由がある。標準のフードを付けているとフードの中で伸びるので安心して使える。
最短撮影距離でピントが合うのがこの距離感です。花の撮影などの場合には、このワーキングディスタンスが重要になるので載せておきます。
この距離感だと、柵とかで花に近づけない撮影場所だと厳しいので、ある程度撮影場所は選びます。なので、私はワーキングディスタンスを取れる望遠マクロの Tamron 180mm Macro を使うことが多いです。
X-H1 との組み合わせが最高
レンズに手ブレ補正が入ってないので、ボディー内手ブレ補正が入っている X-H1 との相性が抜群。撮影結果がブレないというのもあるんだけど、一番の恩恵は撮影時に像が揺れないので安定して撮影ができるところ。
XF60mmF2.4 R Macro の特徴
軽量なのでいつでも持っていける
買った理由にも書いているけど、一番のお気に入りポイントは重量です。215 g なので、使う予定が無くても、とりあえずカメラリュックの中に入れていく事が多くて便利なレンズ。
ヌケが良くてクリアな写り
写りもかなりいいです。このレンズで近接を撮るとファインダーを覗いている時から写りが良いのが分かります。あとはボケが凄く綺麗です。具体的には、以下の作例を参照ください。
AF スピードはイマイチ
最短撮影距離のレンズの伸びる長さを見てもらって分かるように、このマクロレンズは全群繰り出しの構成でオートフォーカス時のレンズの移動量が多いので、AF駆動音も大きいしオートフォーカスも遅いです。
ただ、マクロ撮影の時って AF は使わずに、ある程度の位置にピントを合わせてからは、体を前後に動かすことでピントを合わせるのでこの点に関してはあまり気にならないかな。
そのため、このレンズで動いているものを AF-C とかで追いかけるのは無理です。
作例
このレンズは、近接時のボケが綺麗なので花を撮るときは、出来るだけ寄って背景ボケを生かしたい。
ボケはめっちゃクリアで透き通る感じに写る。この写りは、全群繰り出しでマクロ領域の画質を追求しているマクロレンズならではの写りだと思う。
マクロレンズと言っても、遠景も普通に撮れる。
ほんとボケがキレイ。
コスモスを逆光で撮ると透き通った表現が可能。
富士フイルムユーザーであれば、一本は持ってて損はないレンズ。