【NAS】Synology DS225+ のバックアップ構成を考える

この前購入した Synology DS225+ についてですが、これまでの DS118 と違い、DS225+ 内にオリジナルデータを格納することになったので、バックアップ構成を真面目に考えることにしました。DS118 の頃は、PC 側にオリジナルデータを格納し、そのバックアップ先が DS118 だったので、DS118 自体のバックアップは何も考えてませんでした。

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Synology DS225+購入レビュー

Synology DS225+ の物理障害に備える

HDD の障害には、DS225+ の2ドライブ構成で備える

購入した DS225+ は2ベイタイプです。24TB の HDD を2本搭載し、SHR構成としたので、1本までの障害に耐える構成になっています。

Synology DS225+購入レビュー, バックアップ構成を考える

 

筐体障害時は、新しい筐体を入手して対応する

HDD の障害に耐えれても、本体(マザーボードや電源など)の障害が発生することも想定する必要がありますが、Synology 製の NAS については、利用している HDD を新しい筐体に刺し直すだけで使えます。壊れた時は新しい筐体を入手する必要があるのでお金はかかるけど、筐体障害時も対応することが出来るので、ある程度安心して利用出来るかな。

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Synology DS225+ の論理障害に備える

物理障害への耐性はなんとかなりましたが、次に考える必要があるのが論理障害です。

一番、可能性が高いのは誤ってデータを削除してしまった場合や、誤ったデータで上書きした場合です。その対応については、Synology の標準機能となる「Snapshot Replication」「Hyper Backup」「Hyper Backup Vault」パッケージを導入することで対応可能です。これまで使っていた DS118 もバックアップ先として利用し、全体としては以下のような構成にします。

Synology Snapshot, Hyper Backup, Hyper Backup Vault

Snapshot Replication で筐体内でスナップショットを取得する

DS225+ の筐体内での論理バックアップとしては、スナップショットの取得が出来る「Snapshot Replication」を使用します。既定ではインストールされてないので、パッケージセンターからインストールします。インストールを押すだけなので、特別な操作は不要です。

 

インストールが完了し「Snapshot Replication」を開くと、「スナップショット」メニューから設定が可能です。基本的には「共有フォルダ」単位で設定が可能です。

 

設定を行いたい共有フォルダを選択し、「設定」を選択します。

 

スケジュール」タブで「スナップショットの予定を有効にする」にチェックを入れます。今回は利用しませんが、イミュータブルスナップショット(管理者権限でもスナップショットの削除が出来ない)にも対応しているみたいです。企業とかで使う場合には、最近のランサムウェアの被害でバックアップデータも削除されてしまうというのがあるので、有効にしておくとランサムウェアからのバックアップデータの削除を防ぐことが出来そうです。

 

保持」タブを選んで、スナップショットの保持期間を設定します。私は「すべてのスナップショット保管期間」で「14日」にしました。

 

設定したい共有フォルダに対して同じように設定して完了です。私の共有フォルダの構成としては、「Backup」共有フォルダは、パソコン側にメインデータが保存されていて、DS225+ 上のデータは複製データとなるので、DS225+ 自体ではバックアップ不要なので対象外にしてます。

 

スナップショットからリストアする時は「復元」メニューから行います。対象を選択して、「復元」を選択します。

 

フォルダやファイル単位で復元したい場合は、復元したいタイミングのスナップショットを選択し、「参照」を選択します。

 

はい」選択します。

 

File Station が起動して、スナップショットを取得したタイミングのフォルダ/ファイルが見えるので、復元したいフォルダ/ファイルを右クリックして復元を行います。

 

共有フォルダ全体をスナップショットを取得したタイミングの状態に戻したい場合には、対象のスナップショットを選択した状態で、「操作」→「このスナップショットに復元」を選択します。

 

古い DS118 をバックアップ先として、Hyper Backup を構成する

私の場合には、DS225+ への買い替えに伴い不要となっていた DS118 をバックアップ先として構成しました。

これまで DS118 では 4TB HDD を使ってましたが、使用してなかった 8TB HDD が余ってたので入れ替えて、OS のクリーンインストールしました。

 

バックアップ先の機種(ファイルシステムとしてBtrfsを使用)によっては、「Snapshot Replication」を使って筐体間の複製も出来るみたいですが、DS118 の場合にはシングルドライブ構成のため Btrfs を利用することが出来ず、使えませんでした。その場合には、DS225+ 側で「Hyper Backup」を構成し、バックアップ先となる DS118 で「Hyper Backup Vault」を利用することで筐体間バックアップが可能です。

まずは、DS118 側に「Hyper Backup Vault」をインストールします。これもパッケージセンターからインストールするだけです。

 

次に DS225+ 側に「Hyper Backup」をパッケージセンターからインストールします。

 

Hyper Backup を開いて「+」を選択します。

 

フォルダとパッケージ」を選択し、「次へ」を選択します。

 

リモートNASデバイス」を選択し、「次へ」を選択します。

 

以下のとおり入力し、「次へ」を選択します。

  1. サーバー名またはIPアドレス: DS118 のIPアドレス
  2. 認証: DS118 に接続する際のユーザ情報
  3. 共有フォルダ: バックアップデータを保存する共有フォルダ(事前にDS118側で共有設定を行っている必要があります)

 

バックアップ対象とする共有フォルダにチェックを入れ、「次へ」を選択します。

 

バックアップしたいアプリケーションにチェックを入れ(私の場合、全てにチェックを入れてます)、「次へ」を選択します。

 

タスク名や実行タイミングを設定し、「次へ」を選択します。

 

世代管理の設定を行います。バックアップスケジュールとしては日次でやるので、2週間前くらいまでは保持しておきたいなと思って、「維持するバージョンの最大数」は「14」に設定しました。

 

完了」を選択します。

 

はい」を選択します。

 

以上で設定は完了です。

バックアップしたデータを見る時とリストアする時は、以下から「Backup Explorer」を起動します。

 

下部のバックアップ日時を選ぶことで、その時のフォルダの状態が上部に表示されるので、復元したいフォルダ上で右クリックし、「コピー先」や「復元」を選ぶことでリカバリすることが可能です。

 

最後に

Synology であれば、バックアップ設定も簡単に出来るのでオススメです。自宅での利用も便利ですが、小規模な会社であれば、Synology で十分使えると思うので、選択肢の一つに入れてもいいと思います。