2018年9月に購入し、1年以上経過したのでレビューしたいと思います。
XF10-24mmF4 R OIS について
富士フイルムでの超広角ズームレンズの選択肢は2つ
富士フイルムの超広角ズームレンズとしては、大三元の「XF8-16mmF2.8 R LM WR」と今回の「XF10-24mmF4 R OIS」の2つの選択肢があります。スペックシートから見る比較はこんな感じ。
項目 | XF8-16mmF2.8 R LM WR | XF10-24mmF4 R OIS |
実売価格(2020/1時点) | 約 22 万円 | 約 9 万円 |
レンズ構成 | 13群20枚 (非球面レンズ 4枚、EDレンズ 3枚、スーパーEDレンズ 3枚) | 10群14枚 (非球面レンズ4枚、異常分散レンズ4枚) |
焦点距離 | 8 – 16mm | 10 – 24mm |
最大口径比 | F2.8 | F4 |
最小絞り | F22 | F22 |
絞り形式 | 9枚 (円形絞り) | 7枚(円形絞り) |
最大撮影倍率 | 0.1倍(テレ端) | 0.16倍(テレ端) |
外形寸法 | ø88mm x 121.5mm | ø78mm×87mm(ワイド端)/87mm(テレ端) |
質量 | 805 g | 410 g |
フィルターサイズ | 装着不可 | ø72mm |
手ブレ補正 | - | 約 3.0 段分 |
防塵防滴 | 防塵・防滴・-10℃の耐低温構造 | - |
XF8-16mm に関しては、趣味で買うレンズではないかな。。
XF10-24mm を購入すると決めたのも、XF8-16mm が正式発表されて想定以上の販売価格と重さにビックリして、XF10-24mm の購入が決意出来ました。
外観
質感はいい感じです。安っぽさはない感じ。
スイッチに関しては、手ブレ補正の On/Off と絞りの Auto/手動設定 の切り替えが用意されてます。
フィルター経は 72mm。
銅鏡自体は伸び縮しないけど、ズームに応じて前玉部分が可動します。10mm の時が一番出ている状態。
16mm 付近にすると一番引っ込んでる状態。防塵防滴じゃないのもここら辺の構造に起因してるのかな?
テレ端の 24mm にすると 10mm に比べると、ちょっとだけ引っ込んでる状態。
という感じで、このレンズは超広角レンズだけどフィルターを付けられるのがいいところ。
さっきの 16mm 付近にすると前玉に隙間が空いてたけど、フィルターを付けるとその部分をガード出来るので、仕様としては防塵防滴ではないけど、ちょっと安心出来るかも?
いつもは Kenko の ZX プロテクトフィルターで統一してるんだけど、このレンズはマップカメラで購入したんだけど、無料で MARUMI EXUS プロテクトフィルターが付いて来たのでそのまま使ってます。薄型なのでケラレもありません。
フードは超広角らしい感じ。全体的にフードの作りがイマイチな富士フイルムの中ではまともな作りのフードです。適当にしても装着出来ます。(XF50-140mm のフードの作りが酷くて、フードを着けるぞ!って考えても綺麗に装着出来ずにズレる事がある(笑))
画質は普通
画質に関しては、特別良くもなく悪くもない感じ。
富士フイルムの XF35mm F1.4 とか XF56mm F1.2 とか XF50-140mm は、このレンズを使って撮りたいって思うことがあるけど、この XF10-24mm は画角以外では、このレンズを積極的に使うことはないくらい普通の画質。
ただ、普通なだけで画質が悪いって言うわけではないので、超広角の画角が欲しい時は躊躇なく使えます。
使い勝手のいいサイズ感
このレンズの一番いいところが、サイズ感と 410g という重さ。X-T3 に付けるとこんな感じで、X-T3 の貧弱なグリップでも違和感なく使えるのがいいところ。
F4 通しなのになんで絞りリングに刻みが無いの?
このレンズの不満点の一つが、絞りリングに絞りの刻みがなくて、絞りリングが延々に回る F値可変のレンズに採用されているタイプが採用されているところ。
F値可変なら納得だけど、このレンズは開放が F4 固定なので、絞りが刻まれて無いが納得出来ない。XF16-55mm とかの F2.8 通しのレンズに採用されている絞りリングは、時計回りで右に回し切ると F2.8 のところで止まるから、そこからちょっと絞るかと思った時でも手の感覚だけで行けるんだけど、このタイプは使い勝手が悪い。
当分、2型は出ないだろうけど、この部分は改善して欲しい。標準ズームの XF16-80mm もモックの段階では絞りリングに刻印が付いたり消えたりで最終製品版では刻印が付いたので、この XF10-24mm も2型では改善されると思う。
防塵防滴ではない
超広角レンズを使う時って風景撮影の時とかが多いけど防塵防滴に対応してないってのが、ちょっとだけ不安。
防塵防滴のレンズであっても雨の中で使うとかは殆どしないけど、滝とかで水滴が飛んでくる場面とかだと安心して使えない。XF16-55mm とか XF50-140mm は防塵防滴に対応してるのは躊躇なく使えるのがいいところ。
超広角って使いどころが難しい
APS-C で 10mm からの画角って特別な絵は撮れるんだけど、超広角だといろんな物が写りすぎるので絵になる写真を撮るのは難易度が高い。
壮大な景色とか、魅力的な建物があるといいんだけど、日本だと、そうそうそんな景色には出会わない(笑)
作例
超広角ならではの構図。
逆光でもそこそこ写ると思う。ただ、光芒はあまりキレイじゃないかな。。
最後に
超広角の画角以外には特筆すべきところはないレンズだけど、画質と重量、金額のバランスが丁度いいレンズだと思ってます。超広角の世界が好きな人は買ってもいいんじゃないかな。