発売日の 2021年6月25日(金) に手に入れることが出来たので、1週間程度使ったファーストインプレッションです。
Bowers&Wilkins PI7 について
Bowers&Wilkins について
まずは、Bowers&Wilkins(以下 B&W)についてです。
一般的にはあまり知られて無いメーカーな気もするけど、オーディオをやっている人なら必ず聴いたことがあるくらい有名なイギリスの高級オーディオメーカーです。オーディオの中でもスピーカーを手掛けてます。
B&W のスピーカーで一番有名なのは、ピュアオーディオ界ではリファレンススピーカー?にもなっている「800 D3」というやつで定価で ¥2,475,000/1本 という弩級価格でペアで揃えると 400万円以上する一般人には別世界のスピーカーがあります。
あとは、BMW・マセラッティ・マクラーレン・ボルボなどの高級ラインのオプションのオーディオとしても提供されてて音質には定評のあるメーカーです。
B&W としての初の完全ワイヤレスイヤホン
今回の購入した B&W PI7 については、B&W から出た初めての完全ワイヤレスイヤホンです。PI7 と同時に PI5 も発売されました。
同日発売の WF-1000XM4 をキャンセルして B&W PI7 を購入
発売日の 6/25 は、完全ワイヤレスイヤホンではド定番となる SONY WF-1000XM3 の後継機となる WF-1000XM4 の発売日でした。
もともと WF-1000XM3 を愛用していたので WF-1000XM4 も速攻で予約してて発売日に到着予定だったけど、同じ日に B&W 初の完全ワイヤレスイヤホンが発売されることを聴いて、サウンドチューニングにハイエンドスピーカーの 800 D3 を手掛けたエンジニアも参加しているということで、WF-1000XM4 をキャンセルして B&W PI7 を購入してみることにしました。
2021/07/31 追記
SONY WF-1000XM4 も購入したので B&W PI7 との比較を書きました。
この前購入した B&W PI7 は音質は凄く良かったんだけど、電車内で使うにはノイズキャンセル機能が物足りなくて SONY WF-1000XM4 を追加購入したので主に B&W PI7 との違いとの部分にフォーカスしてレビュ[…]
B&W PI7 の総評
早速ですが、B&W PI7 の総評を書きます。この感想を見ても気になる人だけど最後まで見てください。
- 低音が出過ぎてて全体のバランスが崩れてる(中高音が埋もれてる)
- 400万オーバーのフラッグシップスピーカー(800 D3)の音響担当がチューニングに参加してるとは思えないバランスの悪さ。。
- 再生機器側のイコライザで低音域を抑えるとバランスが取れて凄くいい音になる(WF-1000XM3よりは間違いなくいい音)
- 純正アプリにイコライザ機能がないので、再生機器側にイコライザ機能が無いと辛い(iOS系だと無理かな?)
- HW(BA1+DD1)の性能は良さそうなので FWup とかが入ると化けそう(伸び代はありそうに感じる)だけど、B&W がバランスの悪さに気付いてるんだろうか? 海外の人の耳だとこれがいい音なのか?
- Android版の純正アプリだと PI7 を認識しないことが多くてイライラする。iOS からだと素直に認識する
- Galaxy Note10+ と AptX 接続だと都内の電車内での使用では一度も途切れることなく接続は安定していた
- ノイズキャンセル性能は弱めで WF-1000XM3 より劣る程度なので、電車内で使うには物足りない
ということで、イコライザさえ調整(iOSだと不可)すれば凄くいい音になるんだけど、電車通勤だとノイキャン性能が足りないので電車通勤時には使いたくない。エアコンとかの音は綺麗に消してくれるので、ある程度静かなところ(室内とかカフェとか?)での使用になるんだけど、私が完全ワイヤレスイヤホンを使うタイミングでは電車の中がメインなので、選ぶイヤホンを間違えたな。。
SONY WF-1000XM4 はノイズキャンセル性能が凄く優秀みたいなので、私が選ぶべきなのは WF-1000XM4 だったな。。
キャンセルしなければ発売日に手に入れられてたのに B&W のブランドに惹かれてキャンセルしてしまったのでちょっと後悔。まぁ、基本的にはまだまだテレワークが続くので電車にことは殆どないので予約だけ入れて到着を気長に待とうかな。
B&W PI7 詳細レビュー
ここからは気になる人だけ見てください。
B&W PI7 の開封
外観はシンプルな感じ。
外側のケースを外すと Bowers & Wilkins のロゴがあるのがカッコいい。
質感とかはいい感じ。
付属品は以下でした。
- イヤーチップ(S/M/L)
- USB-C to USB-C ケーブル
- USB-C to 3.5mmイヤホンジャック
B&W PI7 の外観
底面に USB-C コネクタが付いてます。
蓋の部分は凄くカッコいい。
イヤホンの取り出しに関しては、若干取り出し辛いかな? 下手すると落としそうになる。
質感はいい感じ。
B&W PI7 で利用出来る Bluetooth コーディック
ワイヤレスイヤホンで重要となるのが、無線接続に使うための Bluetooth コーディックです。B&W PI7 が対応している Bluetooth コーディックは以下になります。大雑把にいうと下に行くほど高音質になります。
- SBC
- AAC
- aptX
- aptx Low Latency
- aptX HD
- aptX Adaptive
Bluetooth の中でも最新規格となる「高音質と低遅延」を実現した aptX Adaptive にも対応してます。ただ、再生機器側も対応している必要があります。
iPhone、iPad は AAC のみの対応なので B&W PI7 が持っている高音質での接続は出来ません。私は Galaxy Note10+ を使いますが Galaxy についてはハイエンドスマホでも何故か aptX までしか対応してなくてハイレゾ相当での接続になる aptX HD や aptX Adaptive が使えないのが残念すぎる。。
あとは SONY の規格となるハイレゾ相当が再生出来る LDAC には対応してません。
純正アプリが B&W PI7 をなかなか認識しない
B&W PI7 には専用アプリが iOS、Android 向け(Bowers & Wilkins Headphones)が提供されてのでインストールして利用します。
で、アプリを起動すると PI7 を検出して接続する必要があるんだけど、スマホとBluetooth で接続出来てて音楽も問題なく再生出来ている状態でも、アプリから PI7 を全く認識しないことが凄く多い。アプリの初回起動時には「新しいヘッドフォンを追加」をタップするとイヤホンを自動検出してくれるんだけど、これが全く認識しなくてイライラ。(iPad からは素直に認識するんだけど Galaxy Note10+ からだとこの現象が発生する)
で色々と試行錯誤しているとやっと認識してくれて、アプリに PI7 を登録出来ました。
初回登録だけじゃなくてアプリの利用中でもこんな感じで PI7 を見失って設定変更できなくなることが多い。謎なのが音楽は途切れることなく安定して再生できてるのにアプリでだけイヤホンを認識出来ないこと。
アプリで設定出来るのは必要最低限のみ
アプリは4ページの構成となってて、1~3ページ目はこんな感じ。
- 1ページ目: ノイズキャンセリング、アンビエント・パススルーの有効化・無効化
- 2ページ目: 接続している端末情報
- 3ページ目: BGM?みたいなのが入ってます
4ページ目はバージョンアップとかに使うところでした。購入時のバージョンを確認してみると、イヤホン 1.0.9/ケース 1.0.18 でした。
SONY のイヤホンで利用するアプリにはイコライザ設定とかが設けられてて、好みの音質に調整出来るけど B&W のアプリはそこら辺の機能は付いてませんでした。もうちょっと頑張ってほしいところ。
B&W PI7 の装着感は良好
耳の形は人それぞれなので、あくまで私の耳へのフィット感にはなるけどLサイズのイヤーチップを選ぶことで、凄く装着感は良かったです。
B&W PI7 の音質評価
一番肝心な音質の感想です。
発売前の事前レビューでは、音質は最高峰というレビューが多くてかなり期待して聴きました。聴いた感想としては総評にも書いたけど、低音が強すぎて全体のバランスが崩れてて中音・高音が埋もれててまったく心地よくない・・・
楽曲によってはハマるものもあることはあるけど、殆どの楽曲で低音が大きすぎて中高音が邪魔されるので長時間の視聴が辛い。
再生機器側にイコライザー設定があれば解決
iPhone/iPad の場合には機器自体にイコライザ機能がないので対応するのは難しいんだけど、私が使っている Galaxy Note10+ については「設定」→「サウンドとバイブ」→「音質とエフェクト」に「イコライザー」設定があって、バランスを調整することが出来ます。
とりあえず出すぎている低音を抑えるということで、あまり深く考えず 63Hz と 125Hz のところを抑え目にすると、バランスが取れて凄くいい音に変わりました。バランスさえ整えば、イヤホンとは思えないくらい低音が心地良感じで聴かせてくれます。
Android 端末とかでイコライザー機能が付いている環境の人であれば B&W PI7 は凄く音質が良く楽しめるけど、iPhone/iPad 環境だとイコライザー機能が無くて低音を抑えることが出来ないので、低音が好きな人以外はバランスが悪くておすすめできません。
SONY のイヤホンみたいに、純正アプリにイコライザー機能を載せてくれると魅力がアップすると思うんだけど、アップデートしてくれないかな。
B&W PI7 のノイズキャンセリング性能は弱い
これまで SONY WF-1000XM3 を使ってきたいので WF-1000XM3 との比較になります。
空調などのノイズに関しては綺麗に消してくれるけど、私がワイヤレスイヤホンのメインの使用場所となる電車で試してみたけど、WF-1000XM3 より弱くて物足りないな・・・
電車通勤とかに使おうと思っている人は B&W PI7 は選ばないほうがいいと思います。
B&W PI7 と Galaxy Note10+ の接続は安定している
ワイヤレスイヤホンについては安定した接続も性能の一つです。
私は Galaxy Note10+ と aptX 接続で使ってて、まだ一回しか電車に乗って試してないけど、合計で1時間くらい使いましたが1度も途切れることなく安定して音楽を再生することが出来ました。
最後に
イコライザーで調整することで、完全ワイヤレスイヤホンとしては最高峰の音質を楽しむことが出来るようにはなったけど、ノイズキャンセル性能が低くて電車内での使用が辛いので、私の使い方には合ってませんでした。。
ただ、ファームウェアアップなどあると音質がアップしそうな気がしているので、売却せずにとりあえず持っておこうかな。